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ネパール唯一のデフ柔道道場から生まれた「代表選手」 夢の実現を支えたのは、情熱あふれる日本人だった

2025-11-20 HaiPress

東京デフリンピックの柔道に、ネパールの男女2人の選手が出場した。男子60キロ級のラッキー・チョウダリ(18)、女子52キロ級のススマ・タマン(19)両選手は、首都カトマンズにある同国唯一のデフ柔道道場の出身だ。

道場を開いたのは、日本人の写真家・古屋祐輔さん(39)。現地の一部で根強いという障害者への偏見や差別を変えたいと、選手育成に力を注いできた。(平野梓)

◆「耳の聞こえない人でも世界と戦える」と伝えたい

古屋祐輔さん(左)と試合を終えたススマ・タマン選手(中)、ラッキー・チョウダリ選手=17日、東京都内で(平野梓撮影)

2人は16日に試合に臨んだ。ともに初戦敗退だったが、会場で見守った古屋さんは「格上の相手に引かず、一歩踏み出せる強さを見せてくれた」と誇らしげ。「耳の聞こえない人でも世界と戦える。それがネパールの人たちにも伝わればいい」

神奈川県藤沢市出身。大学時代、訪れたネパールの孤児院で柔道を教えるボランティアをした。子どもたちに感謝され、将来は同国のために働きたいと思うように。30歳で移住し、柔道の普及に携わってきた。

日本ではろう学校に教師として勤務した経験があり、現地の手話も勉強した。聴覚障害のある子どもらと関わるうち、偏見や差別を知るようになった。

◆偏見や差別…衝撃を受けた一言護身術として

「聴覚障害者は性被害に遭いやすい」

中でも衝撃を受けたのは、そんな...

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